SNSなどで知り合った人や、仕事を頼まれた人から口座を作って送ってくれと言われたら、必ず断るようにしましょう。ここ2~3年くらいで、こうした詐欺事案が増えているように感じています。
例えば「とても良いバイトがあるのだが、バイト料の振込先にするから口座を○○銀行で作って、IDとパスワードを送って欲しい」とか、「一緒に仕事をしよう。自分は外国人で銀行口座を簡単には作れないので、あなたの口座を使わせて欲しい。」というような例がありました。このほか、闇金業者から返済の代わりに口座を作ってきてくれと言われるケースもありました。
怖いのは、こうした口座が詐欺事案(国際ロマンス詐欺など)で使われてしまったときです。騙された人があなたの作った口座に振り込んだとします。騙した人たちはまず捕まらないし、どこの誰かもわかりません。そこで、騙された人が、口座を提供した人を訴えてくるのです。口座を提供することで詐欺に加担したとされ、口座に残金がなくても返済を求められます。莫大な金額の請求を受けることもあります。
裁判になってしまった場合、口座を提供した人の責任を0にすることは、極めて難しいと思われます。自分がもらってもいないお金を返す羽目になってしまうわけですから、人に口座を渡してはいけない、というお話でした。