電話会議による調停

コロナウイルス問題が発生した後、家事調停の電話会議がかなり増えました。民事訴訟はIT化でWeb会議を使えるようになりましたが、家事調停は法律の整備が追いついておらず、電話会議のみです。当事務所は高岡の裁判所から歩いて数分の距離にありますが、それでも電話会議を利用できます。

調停は調停委員2人に双方の当事者が集まる上、調停室はそんなに広い部屋ではないからコロナ対策として電話会議を利用したのは適切な判断だったと思います。調停は原則として調停委員が各当事者から交互に話を聞いて進めるため、調停委員が相手方から話を聞いている間は待合室で待たされます。待合室は他の事件の当事者と共用なので、打ち合わせをすることもなかなかできません。電話会議だったら、裁判所との電話を切った後、そのまま打ち合わせができるというメリットがあります。

電話会議で調停をする場合、当事務所では相談室にてスピーカーフォンで裁判所と通話しています。時折裁判所側の保留音が流れるのですが、これはおそらくベートーヴェンの「悲愴」かと思います。

調停は「悲愴」なものだという裁判所のブラックユーモアなのかも知れません。最初は、いきなりもの悲しいメロディーが流れるのでびっくりしましたが、もう聞き慣れてしまいました。まあ、あまり勇壮な音楽とか明るい音楽も似つかわしくないとは思いますので、こんなものなのかも知れません。

聞いてみたい、という方は当事務所に調停事件をご依頼下さい。

2023年03月25日